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母を失うこと 大西洋奴隷航路をたどる旅

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ブラック・スタディーズの研究者でコロンビア大学教授の著者サイディヤハートマン氏が描く思索の物語。遠い昔、奴隷が旅をしたとされる大西洋奴隷航路を遡り、アフリカ系アメリカ人のルーツを持つ著者がガーナへと旅をする。

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書籍情報

出版:晶文社
著者:サイディヤ・ハートマン
出版年月日:2023年9月
サイズ:四六判
ページ数:376ページ
ISBN:978-4-7949-7376-4
配送方法:スマートレター

内容紹介

「歴史が個人の物語になるとき、ソウルを揺さぶる一冊になる」
──ブレイディみかこ

ブラックスタディーズの作家・研究者、サイディヤ・ハートマンが、かつて奴隷が旅をした大西洋奴隷航路を遡り、ガーナへと旅をする思索の物語。奴隷になるとはいかなることか? そして、奴隷制の後を生きるとはいかなることか? ガーナでの人々との出会い、途絶えた家族の系譜、奴隷貿易の悲惨な記録などから、歴史を剝ぎ取られ母を失った人々の声を時を超えてよみがえらせる、現代ブラック・スタディーズの古典的作品にして、紀行文学の傑作。

"わたしは、消滅した人々の残余を発見するという目的とともに、ガーナに降り立った。(…)奴隷制という試練がいかにして始まったのか、理解したかった。いかにしてひとりの少年が綿布二メートル半やラム酒一本と、そしてひとりの女性がかご一杯の宝貝と等価になったのかを、了解したかった。類縁と他者を隔てる境界を越えたかった。名のない人々の物語を語りたかった──奴隷制の餌食となった人々や、捕囚を免れるために辺鄙な、荒漠とした土地へと追い込まれた人々の物語を。(「プロローグ」より)"

書評

2023-12-09 朝日新聞 朝刊
評者: 藤田結子(東京大学准教授・社会学)
2023-10-21 日本経済新聞 朝刊
評者: 荒このみ(米国文学者)

著者

サイディヤ・ハートマン
作家、研究者、思想家。コロンビア大学教授。専門はアフリカン・アメリカン研究、フェミニスト・クィア理論、パフォーマンス・スタディーズなど。2019年、マッカーサー・ジーニアス賞受賞。奴隷制の暴力、またそれに対する黒人の抵抗についての語りを一変させたScenes of Subjection: Terror, Slavery, and Self-Making in Nineteenth-Century America(1997)でデビュー。最新作はWayward Lives, Beautiful Experiments: Intimate Histories of Riotous Black Girls, Troublesome Women, and Queer Radicals (2019)。

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