魂の退社―会社を辞めるということ。
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「まっとうに会社で働く人が日本を支えている。それは本当にそうだと思う。
しかし、会社で働いていない人だって日本を支えている。
自営業の人たち、フリーランスで働く人たちは言うまでもない。
さらに、お金を稼いでいない人たち、たとえば専業主婦、仕事をやめた高齢者、何かの事情で働けない人、子どもだって、みんな日本を支えているんじゃないだろうか?
食事をつくる、掃除をする、孫と遊ぶ、何かを買う、近所の人にあいさつをする、だれかと友達になる、だれかに笑顔を見せる――世の中とは要するに「支え合い」である。
必ずしもお金が仲介しなくたって、支え合うことさえできればそこそこに生きていくことができるはずだ。
しかし会社で働いていると、そんなことは忘れてしまう。毎月給料が振り込まれることに慣れてしまうと、知らず知らずのうちに、まずお金を稼がなければ何も始められないかのように思い込み始める。
そして、高給をもらっている人間がエラいかのようにも思い始める。
だから、会社で働いていると、どうしても「もっと給料よこせ」という感覚になる。これは、どんな高給をもらっていても同じである。(中略)
しかし私は、もうその争いに意味を感じなくなってしまった」(プロローグより)
そういう著者が選択したのは、会社を辞め、電気代200円で暮らす清貧生活だった。しかし、著者はかつてないほど希望に満ちていると書く。日々が何より新しい。それは「お金」や「会社」から自由になったことで得たものだ。会社とは、お金とは、人生とは何かを問う。笑って泣けて考えさせられて最後に元気が出る本!
(版元より)
本屋店主からのコメント
朝日新聞の名物記者だった著者の稲垣さんが50歳で退社し、ゼロから再スタートするまでのストーリー。会社という縛りが外れた際の見えてくる、仕事が本来持つ楽しさや人との繋がりの大切さが実感できます。
「著者と読む夜の読書会大原扁理/お金と幸せは、Do It Yourself」開催記念ブックフェア
SANJO PUBLISHINGでは自由な想像力やアイデアを生み出せるような学びのひとときを創出するために、地方にある小さな本屋がお届けするトークイベント<三条市のまちの本屋と考える>シリーズを開催しています。今回、百万年書房から刊行された新刊書「シン・ファイヤー」の著者・大原扁理さんをお招きする「著者と読む 夜の読書会 お金と幸せはDo It Yourself」を開催いたします。
開催にあたって、書籍「シン・ファイヤー」刊行記念ブックフェアを行なっています。ぜひこのタイミングでご覧くださいませ!
著者
稲垣 えみ子
自由人
1965年、愛知県生まれ。一橋大学社会学部卒業。朝日新聞社入社。大阪本社社会部、「週刊朝日」編集部などを経て論説委員、編集委員をつとめ、アフロヘアの写真入り連載コラムや「報道ステーション」出演で注目を集めたが、2016年1月退社。その後の清貧生活を追った「情熱大陸」などのテレビ出演で一躍時の人となる。著書に『死に方が知りたくて』(PARCO出版、1995年)、『震災の朝から始まった』(朝日新聞社、1999年)、『アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと。』(朝日新聞出版、2016年)、『魂の退社』(東洋経済新報社、2016年)がある。
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